教育体制

継続教育

継続学習による能力維持・開発に努めることは、看護職自らの責任ならびに責務です。看護部は、看護師が教育と研鑽に根ざした専門性に基づき看護の質の向上を図ることができるよう、継続教育の機会とその質を保証しています。
看護における継続教育とは、看護の専門職として常に最善のケアを提供するために必要な知識・技術・態度の向上を促すための学習を支援する活動です。看護基礎教育での学習を基盤とし、体系的に計画された学習や個々人が自律的に積み重ねる学習、研究活動を通じた学習などさまざまな形態をとる学習を支援するよう計画しています。
個々の看護職が社会のニーズや各個人の能力および生活(ライフサイクル)に応じてキャリアをデザインし、自己の責任でその目標達成に必要な能力向上に取り組むことでキャリア開発を行います。また、一定の組織の中でキャリアを発達させようとする場合は、その組織の目標を踏まえたキャリアデザインとなり、看護部はその取り組みを支援しています。

教育理念

豊かな感性と高い倫理観を持ち、医療チームの一員として、質の高い臨床実践能力、幅広い知識・技術・態度を統合して、根拠ある看護技術を行える真に自律した看護師を育成する。

教育方針

  1. キャリア開発ラダーに基づき、知識・技術・態度を習得できるよう、段階に応じた教育を支援する。
  2. 看護師個々の主体性を尊重し、教育の機会を提供することで、専門職としての成長を支援する。
  3. 社会人としての自覚をもち、やさしさと思いやりのある看護を提供できる看護師の育成を支援する

私たちが目指す看護師像

看護実践において、高度急性期医療に対応できる臨床実践能力の高い看護師として、目指す看護師像を挙げる。
  1. 専門的知識と技術をもち、対象のニーズに応じ、根拠に基づいたケアを提供できる看護師
  2. リーダーシップ・コミュニケーション能力を有し、チーム医療を推進できる看護師
  3. 自己のキャリア開発に積極的に取り組み、主体的に学習できる看護師
  4. 看護倫理に基づき、人としての尊厳を尊重できる看護師

キャリア開発

専門職としての役割と責任を自覚し、質の高い看護実践と医療チームの一員として主体的行動がとれ、看護を通じて人としても成長できるよう看護師のキャリア支援を行っています。

キャリア開発のための支援体制

  1. 新人看護師教育支援体制

    新人看護師教育は、基礎教育で取得した看護実践能力を発展させ、看護専門職としての感性・態度を養い、今後のキャリア形成の基礎を築く上で、重要な教育と位置付けています。OJTでは、新人看護師が不安なく仕事ができるよう、パートナーシップ・ナーシング・システムの看護方式のもと、ペアで看護実践を行い、看護力を養っています。

  2. ジェネラリストラダー制度

    看護実践能力の習熟度段階(レベルⅠ~Ⅴ)に応じた教育プログラムを策定し、教育の実践と支援を行っています。

  3. マネジメントラダー制度

    看護管理者のマネジメント能力の習熟度段階(レベルⅠ~Ⅵ)に応じた教育プログラムを策定し、管理者を育成する教育と支援を行っています。

  4. 目標管理制度

    キャリア開発ラダーシステムと個人の目標管理を意図的に連動させ、自己の能力開発を目指しています。

看護部キャリア支援概念図

新人教育

新人教育支援体制


新人看護師としての1年間は、看護基礎教育で習得した看護実践能力を発展させ、看護専門職としての感性・態度を養い、今後のキャリア形成の基礎を築く上で、重要な期間であると考えています。新人看護師が不安なく仕事ができるように、PNS(パートナーシップ)体制で指導を行っています。
常に先輩看護師と二人で行動することで、先輩看護師の技術・知識を直に学ぶことができます。
各部署に教育担当者を配置し、新人教育のOJT企画と運営、フレッシュパートナーへの助言・指導、新人看護師への指導・評価を行っています。その他、新人看護師の支援には、グループメンバーも日々の業務の中で指導・助言を行い、パートナーシップマインドのもと職場全体で新人の成長を支援しています。
新人教育全体の統括は、キャリア支援室研修責任者(看護師長)が専従でその任を担っています。新人看護師教育計画・実施・評価に加えて、ラダーⅠ委員会・師長・教育担当者と連携し、新人看護師の業務進捗状況を把握し、新人看護師一人ひとりの職場適応が順調に進むよう支援しています。

新人看護師1年間の到達目標

  1. 指導を受けながら、基礎看護技術を安全・確実に提供できる
  2. 基本的な看護過程の展開ができる
  3. 組織・チームの基本的な役割を果たすことができる
  4. 社会人としての基本的な態度を身につけることができる
  5. 自己の教育的課題を指導によって発見することができる
  6. 院内・看護単位の研修に主体的に参加できる
  7. 上記を通して、キャリア開発ラダーのラダーⅠに到達できる

新人看護師のメンタルサポート

キャリア支援室は、看護師の教育のみでなく、保健師と連携して新人看護師のメンタルサポート支援も行っています。新人の部署適応がスムーズに行えるよう3回/年のラウンド面接を行い、いつでも話に来られるよう、別名:「ほっとスペース」と呼ばれています。

新人教育年間スケジュール

新人看護師としての1年間は、看護師としての基礎を築く上で、大切な時期。当院では、看護の基礎的な知識・技術や社会人基礎力を身につける数々の研修をはじめパートナーシップマインドのもと新人の成長の支援を行っています。
4月
  • 多職種合同オリエンテーション
  • 入職後最初の3日間は多職種で社会人としての心構えや病院のシステムについて学びます。
    辞令交付式・コミュニケーション・ ビジネスマナー救急医療・BLS・スタンダードプリコーション・医療安全・他
  • 市立病院機構新規採用者研修
  • 新人研修開始
  • インジェクショントレーナ-と技術指導者から指導を受けOJTへ繫いでいきます。
    ナーシングスキルも活用し、標準的な手順を浸透させることによって、看護技術の質向上をめざしています。
    5月
    静脈注射・採血・心電図・T-PASS・輸液ポンプ・シリンジ・酸素療法・社会人基礎力・認知症看護・糖尿病看護・ワールドカフェ
    看護記録・クリパス・必要度・社会人基礎力など
    6月
  • 臨床研修Ⅰ(部門)
  • 各部門へ研修に行き、自部署との連携を理解します。
    手術室・医療支援センター・入院支援室・臨床検査部・薬剤部・放射線科・血管造影室・防災センター・外来・中央滅菌室
    新人が集まり入職から3か月を振り返って同期でリフレッシュ。
    7月
    メンタルヘルス研修
    エビデンスに基いた基礎看護技術を認定看護師から学びます。
    摂食嚥下・口腔ケア・褥瘡予防・看護倫理・化学療法の基礎・造影剤の基礎・輸血の基礎・看取りの看護・エンゼルメーク
    8月
  • 夜勤前シミュレーション研修Ⅰ
  • 「シミュレーションディレクター養成コース」を受講したシミュレーションワーキングメンバーが夜間における病棟環境での看護を効果的に引き出していきます。
    フィジカルアセスメント・吸引の援助技術
    9月
  • 救急蘇生
  • ICLSチームによる救急蘇生を学びます。
    (BLS・AED・気管挿管の介助・除細動器の取り扱い・ACLS・SBAR)
    10月
  • 臨床研修Ⅱ
  • 配属部署では経験できない高度急性期ならではの救命センター・ICU・NICUなどのクリティカル部門で研修を行い、ケースレポートにまとめます。
    11月
    12月
    1月
  • シミュレーション研修Ⅱ
  • 多重課題 例えば、転倒転落・高血糖の事例設定。
    2月
  • ケースレポート発表会
  • 臨床研修Ⅱでまとめたケースレポートを発表し、自分達の看護についてディスカッションします。
    3月
  • 目標管理・ワールドカフェ
  • 入職時のワールドカフェ「1年後になりたい看護師」を振り返り、成長した自分達を褒めながら2年目への課題をみつけます。1年間の研修が終了しジェネラリストラダーⅠを受審します。
    シミュレーション寺子屋
    部署の新人を対象に シミュレーションワーキングメンバーが出張でシミュレーショントレーニングを行っています。
    寺子屋では、シミュレーションで経験したことを振り返り、課題を見つけて学びを深めていきます。考えさせる発問を繰り返しながら、学習者の「あっそうか」「なるほど」を引き出していきます。